大判例

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東京地方裁判所 平成3年(モ)6313号 決定

(抄録)

「二 そこで検討するに、まずXが管轄の合意の根拠として援用する自動車リース契約書(省略)の第二六条には、「合意管轄」の表題の条項があり、これによるとX及びYらは、「この契約についての紛争解決について、東京地方裁判所または、原告が任意に選択する地方裁判所を管轄裁判所とする。」と定めている。この規定が管轄の合意に当たることは明らかであるが、東京地方裁判所が例示として挙げられているものの、それ以外にもXが任意に全国の地方裁判所を管轄裁判所として選択できることとなっており、ユーザーであるYらがその選択に容喙することができず、常にXの指定する裁判所での審理に甘んじなければならないとすれば、Yらにとってまことに不利な規定という他はないが、Yらがそのような不利な規定であることを承知のうえで受け入れたとはにわかに認められないから、右合意は専属的合意管轄の規定ではなく、単なる付加的管轄の合意にすぎないと考えるのが相当である。

そして、本件の争点は、Y3の意思能力の有無及びY3の他のYらを代理などする権限の有無にあると考えられるところ、それらの争点立証のための関係者はいずれも福井県内に居住しているというのである。そうだとすると、そのうちX側関係者というべきMは当庁に出頭することに支障がないとしても、他の関係者については当庁への出頭を求め、あるいは所在尋問ないし嘱託尋問の手続をとらなければならない可能性もあるように思われ、本件訴訟を当庁で行うことはなお著しい損害ないし遅滞を生ぜしめるおそれがあると言わざるを得ず、結局これを避けるためには、本件をYらの住所地を管轄する福井地方裁判所武生支部において審理することが必要であると認められる。」

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